2022年はECバブルであったコロナ渦も過ぎ去り、落ち着きを取り戻しております。そんな、バブル後は出店数が増えた戦国時代の市場が待ち受けています。
ここでは他社と差別化をとりながら、適切な距離感をお客様と保つWEB接客の考え方と、アナログではありますが商売の基本である接客を同梱物で表現すべきかをお伝えさせて頂きます。
‐EC戦国時代の市場とは‐
2022年の日本EC市場は、前年比23.3%と成長を続けています。EC市場は日本の経済を支える存在にまでなっており、日本国内のあらゆる業界をみても、前年比2割以上の成長を記録している業界は少ない為、注目する企業や個人が日々市場へ参入を計画しています。
2022年1月時点で発表されているStatistaの最新データ参照
‐ECでもお客様との距離感が大切-
ECはデジタル世界でのやり取りが全てだと勘違いし、簡単に出店をしてしまう企業や個人も多く現れている2020年~2022年ですが、昔から営まわれている商売がそう簡単に変化するわけはありません。
どこまでいっても、商売の基本は接客です。
商売の基本を知らないまま、手を出してしまうとお客様は見向きもしてもらえません。
特にECはお客様と運営側(店舗)の顔が見えない接客と言えます。お客様が「なぜECを使うのか?」「なぜ、店舗にアクセスしてくれたのか?」を真剣に考えてECでの接客に落とし込んでいきましょう。
‐ECでのWEB接客とは?−
ECの世界で接客?となる方も多いと思いますが、デジタルな世界でも接客は可能です。
顔が見えないからこそ、商品ページにはしっかりと商品の大きさや重さや型番、食料品であれば保存方法や賞味期限を明確にしていきましょう。
また、会社情報なども住所、連絡先、メールアドレス、代表者名など記載することでお客様の安心感は増します。
こういった当たり前の事を当たり前にしたうえで、他社との差別化した商品などが活きてきます。
‐お客様を知ることから始まる‐
ECを使うお客様は店舗に行けない、行かない理由が必ずあります。筆者の運営していたECサイトは実店舗の立地条が一定の地域のみに集中していることもあり、その他の地域の方は欲しくても手に入れる事ができませんでした。
また、コロナ渦にて外出を控える方もまだまだ多くいらっしゃるのも現実です。
こういった、お客様の立場に立った時に、ECを利用する動機が見えてきます。
実店舗に行きたくても行けないお客様へのアプローチは商品の製造工程やこだわりをページ内に反映させて、他社との違いをアピールしていきましょう。
外出などを控えていらっしゃる方は、既に商品の魅力はご存知なのでのし紙やメッセージカード、お急い便などのオプションを充実させてお客様の利用シーンに対応していきましょう。
-WEBだけでは終わらせない接客-
EC運営は商品を出荷すればお終いと思っていませんか?
ECの本質は接客と変わらないとここまでお話ししてきましたが、つまりリピートして頂くことで利益が最大化していく一般的なビジネスモデルとなっています。
新規顧客を獲得する方法として、WEB広告があります。
WEB広告は10年前であれば、安くお客様を集客できる手法でしたが、今や広告費は右肩上がりで、WEB広告市場はテレビ広告市場を超えたとも言われており、WEB広告に小規模なショップがお金を投下しても売上になかなか繋がらなくなってきております。
よって、これからはリピート顧客を如何に創り出して、長期にわたって商品を利用して頂くかを考えなければいけません。
では、出荷が終わったお客様にどうやって接客をしていくのでしょうか?
-同梱物やお礼のメールが重要-
出荷が終わったお客様にタッチできるポイントは
・出荷商品と一緒に入れる同梱物
・商品を利用したと思われる時期にお礼のメールor手紙
となります。
同梱物に関しては商品の出荷時に「お礼の手紙」「次の商品のおすすめ」「ショップのお知らせ」などが一般的です。この同梱物に工夫を凝らせることで、他のショップと差別化を図る事が可能です。事例として
・お手紙をひとりひとりのお客様に宛てた手書きにしてみる
・お花の種を同梱し、そのお花の成長をお客様とやりとりする
・新商品のサンプルを入れて試してもらう
などがあり、お客様を大切にし今後の繋がりを創造しようとの目的がしっかりしています。
利用時期に合わせたお礼メールや手紙に関しては、商品を使用されたと思われる頃に、お手紙やメールにてお礼を伝えるのがポイントです。商品を使用したり、味わったりしてお客様の感情が商品に対してホットな時期にお礼を伝えることで、商品の良さとショップの対応の良さを紐ずけて認識いただくことが可能です。
-最後に-
ECの戦国時代を勝ち抜くにはお客様を本当に理解し、お客様に対して商品やサービスを開発していく必要があります。
リピート顧客こそが企業の宝になり、その声を聞くことができるかどうか。
その、声を聞きやすくするためにお客様との距離感は非常に重要になってきます。
イベントやキャンペーンなどを打つことも可能ですが、もっと根本的な日々の業務で距離感を近づけれる方法を探してみてはいかがでしょうか。
Comments